月宮の日記

読んだ本の解釈とか手帳とかだらだらと自分の考えを好き勝手語っていくだけのブログ。作品のネタバレも普通にあるので注意。※2024/2/29 更新再開

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『生身の人間』として考える

わたしは作品を考察するにあたり、各登場人物を『生身の人間』として考えたいと思っている。『カラマーゾフの兄弟』でいえば、ミーチャ、イワン、アリョーシャ、さらにスメルジャコフ。『悪霊』のスタヴローギン、『白痴』のムイシュキン、『罪と罰』のラス…

『あなたじゃない』についての考察(noteより転載・一部修正)

今回のテーマは「あなたじゃない」についてである。何のことかというと「カラマーゾフの兄弟」に出てくるアリョーシャの台詞だ。このセリフが出てくるのは時系列だとスメルジャコフの三度目の対面の直前である。ミーチャとの面会を終え、カテリーナのもとを…

第二の小説、13年後のアリョーシャ(noteより転載・一部加筆修正)

わたしはドストエフスキーの研究家でもなければロシア語に堪能なわけでもない。更に言えばドストエフスキーオタクというわけでもない。つまりドストエフスキー本人に関してもまったく詳しくない、言うなれば「ニワカ」「素人」なのである。こんな私でもあれ…

スメルジャコフと眼鏡とグリゴーリイ(noteより転載・一部加筆修正)

「カラマーゾフの兄弟」において眼鏡キャラと言えばカラマーゾフ家の次男イワンを思い浮かべる人が多いと思われる。私もイワン=眼鏡キャラなイメージがある。そのため眼鏡をかけていないイワンを見るとなんかコレジャナイと思ってしまう。しかし実をいうと…

イワンとスメルジャコフ

スメルジャコフを語るうえで外すことができないのが、カラマーゾフ家の次男イワンとの関係だろう。スメルジャコフは三度目の対面の時、フョードルの元から盗み出した三千ルーブルをイワンに返しながら、こんなことを話している。 「わたしにはこんなもの、全…

スメルジャコフ自殺に関する私的解釈

『だれにも罪を着せぬため、自己の意志によってすすんで生命を絶つ』(第11編10) ミーチャの裁判の前日、イワンとスメルジャコフの三度目の対面が終わった後、フョードル殺害の『犯人』スメルジャコフは謎めいた遺書を残して自殺をする。スメルジャコフの自…

私の『カラマーゾフの兄弟』解釈について

ドストエフスキーの作品というのは100人いれば100通りの解釈が可能と言われているらしく、同じ作品でも、読み手によって解釈や考察が別れることはザラである。私も読み手の一人として様々な解釈や考察をしてみたい!ということで挑んでみたのだが、見事にぐ…

当ブログのスタンスについて

はじめまして。月宮です。 以前はnoteでドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の自分なりの解釈や考察(といっても私の場合は大半が妄想ですが)を中心に文具ネタとか読んだ本の解釈とかをつらつらと投稿していましたが、このたびnoteをやめてブログのほ…